熱電対付きオイルシールについて
当方では、オイルシールの主リップ先端温度を直接的に測定することができる”熱電対付きオイルシール”の製作を請け負っています。お客様で保有するオイルシールを当方へ送付いただき、熱電対を主リップ先端のゴム中に加工し、納品とさせていただきます。オイルシールのメーカーは問いません(どのメーカーでも対応いたします)。熱電対の+/-を表記した状態で納品いたしますので、お客様では熱電対をロガーに接続いただくだけで主リップ先端温度の測定が可能となります。
主リップ先端温度はオイルシールの寿命に大きく影響しますので、『採用を検討しているオイルシールの寿命予測をしたい』や『オイルシールのゴム材選定に迷う』等の考えをお持ちでしたら、ユニット評価に合わせてオイルシールの主リップ先端温度を測定し、市場不具合の未然防止に役立ててみてはいかがでしょうか?
オイルシール | 熱電対付きオイルシールの使用方法(例) |
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※お客様よりご提供いただくオイルシールに関する全ての情報は、お客様の合意なく第三者に開示することはありません。
熱電対付きオイルシールの価格
熱電対付きオイルシールの価格は下の早見表を参照下さい。総額は熱電対付きオイルシールの価格と、熱電対の価格の合計金額となります。
※熱電対仕様:タイプT、太さΦ0.1mm(1本当り)
オイルシールサイズ: 軸径寸法(mm) | 製作数 (個) | 熱電対付きオイルシール単価 (円) |
Φ10以上100未満 (Φ10~99) | 1~3 | 22,000 |
4~6 | 19,000 | |
7~10 | 17,000 | |
11以上 | 16,000 | |
Φ100以上200未満 (Φ100~199) | 1~3 | 28,000 |
4~6 | 24,000 | |
7~10 | 21,000 | |
11以上 | 19,500 | |
Φ200以上 | お問い合わせ下さい |
※熱電対は300円/mとなります。
熱電対付きオイルシールの見積依頼
熱電対付きオイルシールの見積りに関しましては、以下①~⑥をご検討の上、<お見積依頼はこちら>よりお手続きをお願いいたします。内容確認後、速やかに見積書をメール送付させていただきます。
↓見積書を発行させていただく上で、お客様にてご検討いただく内容↓
① オイルシールサイズ(軸径寸法[Φmm])
② 熱電対付きオイルシールの製作数
③ オイルシールのタイプ
➡ 下表1の『タイプA~F』より選定下さい。
※タイプA~Fに該当しない場合は、<お問い合わせ>よりリップ形状が分かる簡略図やポンチ絵(手書きOK)等をご連絡下さい。当方で対応可否を検討し返答いたします。
④ 熱電対を出す向き
➡ 下表2の『大気側または密封側』より選定下さい。
⑤ 熱電対の長さ
➡ 1~5m(1m刻み)より選定下さい。
⑥ オイルシールのゴム種
➡ ゴム種によって加工難易度が異なるため、ご連絡下さい。※テフロン等の樹脂は対応不可
表1 オイルシールのタイプ
![]() タイプA:主リップのみ(ばね入り) | ![]() タイプB:主リップのみ(ばね無し) |
![]() タイプC:主リップ(ばね入り)+補助リップ | ![]() タイプD:主リップ(ばね無し)+補助リップ |
![]() タイプE:主リップ(ばね入り)+補助リップ+サイドリップ | ![]() タイプF:主リップ(ばね無し)+補助リップ+サイドリップ |
表2 熱電対を出す向き
大気側 | 密封側 |
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熱電対付きオイルシールに関する留意点
熱電対付きオイルシールご発注/ご使用に関する留意点として、以下4点につきご了承をお願いいたします。
(1) 当方にて、オイルシールへ熱電対を加工する際、完全手作業であるため加工作業が失敗となる場合があります。一度失敗したオイルシールへの加工は不可となりますので、製作数+αのオイルシールを事前に送付いただく必要があります。オイルシールの事前送付数は下表3を参照下さい。
加工完了後、失敗したオイルシールを含め事前に送付いただいたオイルシールは全てご返却いたします。加工作業を失敗したオイルシールの弁償は対応致し兼ねますので、ご了承をお願いいたします。
表3 製作数と事前送付数
製作数(個) | 事前送付数(個) |
1 | 3以上 |
2 | 5以上 |
3 | 7以上 |
4 | 8以上 |
5 | 10以上 |
6 | 12以上 |
7 | 14以上 |
8 | 16以上 |
9 | 18以上 |
10以上 | 製作数+10以上 |
(2) 熱電対付きオイルシールは、主リップ先端のゴム中に熱電対を埋め込んでいますので、使用時において、主リップ摩耗形態の局部的な変化や、主リップ摩耗の大きな進行による熱電対の露出など、熱電対埋め込み起因の得意モードが生じる可能性があります。
(3) 使用する熱電対は太さΦ0.1mmと細い仕様であるため、お客様にて熱電対付きオイルシールを取り扱う際は、熱電対の断線にご注意をお願いいたします。
(4) 稀なパターンですが、主リップのゴム厚が薄すぎるなどといった特殊形状のオイルシールである場合、熱電対埋め込みの対応不可と判断することがあります。その際は直ぐにご連絡をさせていただき、送付いただいたオイルシールを返却いたします。ご迷惑をおかけしますが、ご発注は取り消しとさせていただきます。