オイルシールの役割と重要性

オイルシールの役割

オイルシールとは、オイル(油)をシール(密封)するために使用する機能部品であり、一般的にはゴム/金属環/ばねで構成されています。”一般的”と表現したのは、ゴムが樹脂だったり、金属環/ばねが無かったりと、様々な仕様があるからです。
オイルシールという名称ですが、密封対象物はオイルに限らず、グリースやダスト(異物)、泥、空気だったりと様々です。これらを漏らさずに密封することがオイルシールの役割です。

オイルシールの重要性

例えば、製造業のライン作業では自動化/省人化のため、産業用ロボットが多く使用されており、ロボットの駆動部には、高トルク化や高精度の位置決めのため減速機が装着されています。減速機は内部の軸受/ギヤの潤滑を保持するため、必ずオイルシールが使用されています。そのオイルシールからグリース(オイルの場合あり)漏れが生じた場合、以下のトラブルが想定されます。
 1) 減速機内のグリース量が減少して軸受/ギヤが潤滑不良に陥る
 2) 軸受/ギヤの発熱・摩耗が促進することで損傷する
 3) 減速機内の部品が破損することで、ロボットが正常な動作ができなくなる
 4) ライン作業が停止し、生産ができなくなる
 ※本来は、グリース漏れが発生した時点でロボット/生産現場が汚染されるためクレームとなる

オイルシールは様々な機械・装置に使用されており、自動車(エンジン、トランスミッション、足廻りのハブユニット等)や家電、医療機器、建設機械、農業機械、鉄鋼生産設備等々、回転運動する機械類には欠かせないといってよいほど使用されています。
認知度は低いですが、オイルシールが無ければあらゆる機械・装置が正常に機能できなくなりますので、オイルシールは重要な機能部品といえます。

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